top of page
sub1.jpg

【ぴあ×スポビズ】#3 株式会社名古屋グランパスエイト(前編)

「肌で味わった熱狂空間体験が今も昔も自分にとって大きな魅力」

株式会社名古屋グランパスエイト 遠藤友貴彦

2021.08.04

AICH6143.JPG

ぴあは名古屋グランパスと2016年よりパートナー(スポンサー)契約を締結。2020シーズンよりダイヤモンドパートナーとなり、チケット販売業務、シーズンシート・ファンクラブの入会受付システム・業務サポートに従事しています。

遠藤さんは2010年4月にぴあ入社。2015年3月まで、ライブソリューショングループ、システム局にて勤務したのち、2015年4月に株式会社名古屋グランパスエイトに転職。現在、マーケティング部ファンデベロップメントグループにてチケッティング・ファンクラブ業務に携わっています。今回、転職したきっかけや、ぴあでの経験をどのようにクラブチームで活かしているのかなど、現場のリアルを語っていただきました。

――なぜぴあに就職されたのでしょうか。
元々エンタテインメントがすごく好きで、大学院ではチケットのオークションや最適配分などの研究をしていたのですが、この研究を実社会に活かしたいと思い、ぴあ、ローチケ、イープラスといったチケットの会社を受けて、ぴあに採用してもらいました。本当にそのイベントに行きたい人にチケットが渡るようにすることやエンタテインメントを広げていくことができればと。

――ぴあに入られてからはどのような業務を経験されましたか。
最初の配属はスポーツソリューションに携わる部署で、1年目は、サッカーの代表戦や天皇杯、ソフトボール、ハンドボール、卓球など、様々なスポーツの試合を、興行主と一緒にチケットを販売していました。2年目、3年目はテレビ局の大規模エンタテインメント興行などにも携わらせていただき、団体販売やシステム整備、販売計画なども担当しました。また、まだBリーグになる前のバスケットボールリーグも担当させていただいたんですが、まだリーグとしてここからチケッティングに取り組んでいくという状態だったので、大変勉強になりましたね。

4年目にシステム局というところに異動したんですが、大規模興行の団体販売システムの開発や、オリンピックに先駆けたチケットレス入場の販売、クレジットカード認証システムの販売、また、転売防止の取り組みなどを、5年目にぴあを辞めるまで担当させてもらいました。

――転職のきっかけは?
名古屋出身なので、元々名古屋グランパスが好きだったんです。それこそ一番最初に買ったチケットは、Jリーグの名古屋グランパスの試合で、当時名古屋の新瑞橋にあった「チケットぴあ」のお店で朝早くから並んで買いました(笑)。ぴあで主催者ソリューションとシステムを担当した結果、主催者の立場だったらもっとこういうことができるなとか、これがしたいあれがしたいと思うようになり、じゃあどこでやるかとなったときに、たまたま名古屋グランパスがデジタルマーケティングに力を入れるという話があったので、挑戦してみたいなと思ったのが転職のきっかけです。なので、ぴあでの5年間がなければ、転職はもとより、ここで何がやりたいあれがやりたいという思いは沸かなかったでしょうし、そういった経験を積んだ段階で挑戦できるタイミングが来たことが良いめぐり合わせだったと思っています。

――名古屋グランパスエイトに転職してからはどのような業務を担当されましたか。
転職当時の名古屋グランパスは、まだどういったお客様が来てくださっているかわからない状態だったんです。マーケティングでいうと、お客様の情報が分散していてわからないところがあったので、まずはそこから取り組もうと。その手段としてのデジタルマーケティング戦略だったので、データベースの構築というところが一番最初に取り組んだ業務です。

ただ、当時はそれまでやってきたやり方がありましたし、データで捉えていくことが大事という認識と、当時の運用に乖離があって、新たなやり方に舵を切りきれない時期だったため、まずはその理解促進からだったと思います。例えば1つの受付をWEBフォームでやってみるとか、ご来場された方の意見を聞いてみるとか、直接お電話してみるとか、その結果「こういう声があります」という情報を共有していくことから取り組みました。その取組が次には、お客様の声をいかに効率よく収集するかという新たな取組につながり、その取組を可視化することで社内共通の理解を得ることが出来ました。まずはお客様の声を聞くという本当に基本的なところからでしたが、様々な面で新たな気付きがあり、私自身もデータの重要性を再認識することが出来ました。

――現在取り組んでいることは。
今はJリーグさんやそれこそぴあさんの力添えもあって、基本のデータベースのようなものは整ってきましたので、業務はより事業の「企画」に移行していきていると思います。僕自身の業務も入社当時のデータベースの構築や集計作業から幅を広げて、チケットの販売戦略だけではなく、ファンクラブの会員戦略といったところまで担当しています。

豊田スタジアムの収容人数は4万3000人なのですが、どうやってスタジアムを満員にするかという課題はずっと継続して取り組んでいる部分です。しかし昨年から新型コロナウイルスの影響により収容人数の制限が出てきてしまった中では、盛り上がっているように見えるかどうか、サッカーを熱狂空間として見せることができているかどうかに、今特に力を入れています。ガラガラに見せないようなカメラ映りもそうですし、実際にスタンドに来たお客様が疎外感を感じないかどうかとか、緻密に配席を計算してスタンドを埋めるということも大事な戦略です。

official004.jpg

パロマ瑞穂スタジアム(C)N.G.E

――遠藤さんにとっての名古屋グランパスの魅力は。
当然僕は地元だから好きというのもあるんですが、地元でもサポーターじゃない人はいるわけで、じゃあなぜ自分は好きなのかと言うと、実家がスタジアムから自転車で15分という環境で、試合を観に行って、そこでしか味わえない熱狂空間とか、サッカー、Jリーグの素晴らしさを肌で感じた経験があるからなんです。その特別な経験をさせてもらったこと、そして今もそういった空間をつくり続けていることが、僕にとっての名古屋グランパスの魅力です。

もう一つの魅力は、この街の持つポテンシャルです。名古屋グランパスは多くのスポンサーに支えられて、多くの街の人たちにも支えられてるにも関わらず、以前は観客がなかなか入らないとか、“万年中位クラブ”と言われてきました。でも“もっとできるクラブ”だと多くの人が思ってくださっています。名古屋という街のチカラ、そこにポテンシャルを感じてもらえるところもこの街とクラブの魅力だと思います。

――遠藤さんの思う名古屋グランパスの特色とは。
サポーターの皆さんはクラブのことを非常にあたたかく支えていただいていると感じています。名古屋グランパスでは“勝利に貢献する集客”ということを事業として掲げていて、サポーターの皆さんも勝利のために一緒に闘ってくれているという力強さがあります。一緒に試合を盛り上げてくれることもそうですが、イベントや試合に向けたコレオグラフィーをするときなどには事前の準備にもご参加いただきますし、今年は街ぐるみの大イベント「鯱の大祭典」が2年ぶりに復活します。このイベントも様々な準備段階からホームタウンの皆様と一緒に作り上げて、イベント当日は街の皆さんがユニフォームを着て一緒に盛り上げて下さいます。

――今後の課題は。
お客様の観戦体験自体の向上は当然目指すところですが、まだ名古屋グランパスの試合を観に来たことがない方々に、名古屋グランパスのことをもっと知ってもらえるように、応援してもらえるように、本当の意味でもまち一番のクラブと皆さまに思ってもらえるようになるまでは、まだまだ取り組むべきことはいっぱいあると思いますし、取り組んでいかなければいけないと思っています。

 

スタジアム全景1.JPG

豊田スタジアム(C)N.G.E

PROFILE
遠藤友貴彦
株式会社名古屋グランパスエイト

2010年にぴあ株式会社へ入社。2015年3月まで勤務したのち、2015年4月から株式会社名古屋グランパスエイトに転職。現在はマーケティング部に所属し、チケッティング・ファンクラブ業務に従事。

名古屋グランパス公式サイト
名古屋グランパス公式Twitter

AICH6173.JPG
sub1.jpg
  • パンのフェスのお店
bottom of page